プロのための Linuxシステム・10年効く技術を読みました。
発売時に買ったのですが、本が厚いし、内容が重そうなので、今まで放置していました。
最近、本を読むためのまとまった時間を確保できましたので、読みました。



とてもよい内容でした。買って良かったです。この本は3部作で、3部作の最後の本でしたので、他2冊も早速購入しました。いつ読めるか分かりませんが…

私は仕事でLinuxを使うことは一切なくて、ErogameScapeを運用するためだけにLinuxを使っています。
どの分野もそうですが、初心者向けの本はあふれかえっていますが、初心者からステップアップして次に読んだ方がいいという本はなかなかない…と思っています。

この本は、仕事でLinuxを使っていないから他人から学ぶ機会はないけど、Linuxを長年扱っている…方が読むととても知見に溢れていて学ぶ事が多いと思います。

以下、章立てと内容です。

第1章 知らないと損するぞ! 押さえておきたいLinux内部構造

「ディスク管理」「メモリ管理」「プロセス管理」について記載されています。今までなんとなくしか知らなかったことが「ああ、そうだったのか」とすっと入ってきます。他の章もそうですが、一つの項目が滅茶苦茶丁寧に書いてあることと、まるで説明を受けているかのような感覚になります。


第3章 10番勝負! 自作スクリプトでコマンド活用

Linuxを扱っているのであれば自作スクリプトを書くことはつまにあると思いますし、一度はbashの本を読んだりしているんじゃなかろうと思います。この章はスクリプトの書き方について、実践的にとても丁寧に説明がなされます。Linuxを私用で10年以上使っていますし、スクリプトの書き方の本も読んだ…あー、もう何年も前になりますが…のですが、「あー、そうやって書くのかー」とか「あー、そういう書き方もできるんだー」と発見がありました。

第4章 最後の砦! カーネルソースを読む

カーネルのソースを読むことは多分ない…と思いますが、カーネルに限らず何かのソースを読むことはあるのかなあと思います。PHPではじめてフレームワークを使ったとき、マニュアルに全部書いてあるわけじゃないので、フレームワークを使う際にはソースを読むことは必要かなと思います。
この章は、どうやってソースを読むのか?が非常に丁寧に書かれています。
よく「わからなかったらソースを読め」と書いてありますが、じゃあ具体的にどうやってソースを読むのか…というドキュメントはなかったんじゃなかろうか…と思います。
この章は、「ああ、こうやってソースは読むんだ…」ということが、よく分かります。
仕事で出来る先輩がいたら「どうやって読むんですか」と聞けますが、仕事でもないとなかなか聞く機会はないと思いますが、この章を読めばいけると思います。

第5章 一歩先を行く! RHEL6新機能の総まとめ

Upstartとanacron、この文書を読んで全貌を理解しました。
anacronは「なんかcrontabのところ見るとあるけど、なんなのかなー」程度にしか思っていませんでした…
PHPとかPostgtreSQLはVerUPのたびに、何が変わったのかを追っていますが、CentOSは何がかわったのか等を追っていなかったので助かりました…

本当に一つ一つの項目が丁寧で、まるで誰かに教えて貰っているような感覚に陥る本です。
お勧めです。