さくらの専用サーバーにVPNで接続するには以下の4つの方法があります(たぶん)。
  1. 外部回線接続サービスを使う
  2. L3 VPN ファイアウォールを使う(ただし、リモートアクセスVPNは使えない)
  3. さくらのクラウドのVPCルータを使う
  4. SoftEther VPNを使う
SoftEther VPNを使わず、必要とする性能がさくらのクラウドのVPCルータのスタンダードプランで収まるのであれば、さくらのクラウドのVPCルータを使うのが一番安いです。

構成は以下のようになります。
物理構成


論理的な構成は以下のようになります。
論理構成

手順は以下のようになります。
  1. 専用サーバにローカルネットワークを追加する
  2. さくらのクラウドにブリッジを作成し、専用サーバーのローカルネットワークに接続する
  3. さくらのクラウドにスイッチを作成し、先ほど作成したブリッジに接続する
  4. さくらのクラウドにVPCルータを作成し、先ほど作成したスイッチに接続する
  5. VPCルータの設定をする
  6. オンプレミスのRTX1210を設定する
  7. 専用サーバにオンプレミス向けのスタティックルートを設定する
  8. オンプレミス配下のPCに専用サーバ向けのスタティックルートを設定する
VPCルータとRTX1210の設定方法はドキュメントが充実しています。
設定において自分がつまづいた点を記載します。

さくらのクラウドにVPCルータを起動していなかった。
VPCルータは作成しただけでは動いていません。
RTX1210の設定はGUIからはできない。
RTX1210のかんたん設定にはVPN→拠点間接続というメニューがあります。ここをポチポチしていくだけですと設定が足りないのでVPNがはれません。
End-to-End(専用サーバとオンプレミスのPC)でpingが飛ばない。
VPNははれているし、スタティックルートの設定もあっているのに、pingが飛びませんでした。
VPCルータに@sitetosite-use-policyという特殊タグを設定することでpingが飛ぶようになりました。
※さくらインターネットのサポートに連絡して上記方法を教えてもらいました。
VPCルータの性能がスタンダードプランで足りない場合は、プレミアムプランにするか、外部回線接続サービス(VPN接続)にするか検討が必要です。
※価格がほぼ一緒です。

VPCルータのプレミアムプランを使うにはインターネット側にルータ+スイッチを設置する必要があるので構成が以下のようになります。
インターネット -- ルータ+スイッチ(4,400円) -- VPCルータ(プレミアム) (5,238円) -- スイッチ(2,200円) -- ブリッジ(2,700円) -- ローカルネットワーク -- 専用サーバ
で、14,538円/月

外部回線接続サービス(VPN接続)は、さくらインターネットデータセンターにRTX1210を設置してもらい、そのRTX1210とVPCをはります。